先日は、月に一度のピアノ指導勉強会の日でした。
10月はいつもと少し趣向を変えて、「お出かけ勉強会」として 伸和ピアノさん を訪問しました。
まずはピアノ工場の見学。
多くの職人さんたちが、それぞれの専門分野でひとつひとつの部品を丁寧に修理し、ピアノを“再び命ある楽器”へと甦らせていく姿が印象的でした。
普段レッスン室で触れているピアノも、こんなにも多くの手と想いを経て、私たちのもとにあるのだと実感しました。
調律師の方からは、調律後のピアノの状態や、
部屋の環境がどれほど音に影響を与えるかなど、
日常ではなかなか聞けない貴重なお話をたくさん伺いました。
今回は特別に、クラリネットについても説明をしていただきました。
実は、クラリネットは「ピアニッシモ(とても小さな音)」を出すのが得意な楽器。
なぜなのか・・・その理由を伺う中で、奇数倍音、偶数倍音、
そして閉管楽器、開管楽器の違いなど、音の不思議を深く学ぶことができました♪
調律師の方からは、調律後のピアノの状態や、
部屋の環境がどれほど音に影響を与えるかなど、
日常ではなかなか聞けない貴重なお話をたくさん伺いました。
工場での作業を拝見して、改めて思ったことがあります。
ピアノは、数えきれないほど多くの人の手と想いで作られる楽器。
だからこそ、私たち奏者は、その音を出す一瞬一瞬に責任と敬意を込めたい。
「音を出すこと」は、ただの動作ではなく、
それまで関わってきたすべての人の想いを繋ぐことなのだと感じました。
こんなことを言ってはいけないかもしれませんが、ピアノは“王者”ではないと思うのです。
他の楽器と同じように、音楽という大きな世界を支えるひとつの存在。
そこに優劣はなく、それぞれの楽器に、それぞれの想いと役割がある。
だからこそ、アンサンブルで生まれる「和」は特別。
作曲家の想いだけでなく、
楽器を作り、整え、支える人々の技術と情熱が重なり合ってこそ、
あの唯一無二の音楽が生まれるのだと感じます。
今回の勉強会は、
「ピアノを教える」という枠を超え、
「音楽に関わるすべての人への敬意」を学ぶ時間になりました。
音を奏でるその瞬間に、たくさんの“手”と“想い”が宿っていることを、
これからも忘れずにいたいです。