余白のあるテキストを使っている理由

2026年02月26日 07:14
カテゴリ: レッスン日記


すずらんピアノで使っているテキストは、
余白のあるものが多いです。
この「余白」は、
ただ書き込みスペースがある、
という意味ではありません。
 
余白があるということは、
想像するための余白があるということだと
考えています。
 
最近は、
・最初から答えが描かれている
・イメージが完成されたイラスト
・説明が多く、迷わない教材
もたくさんあります。
 
それらは分かりやすくて安心ですが、
「そういう感じね」と受け取るだけで
終わってしまうこともあります。
 
この写真は、
モーツァルトの曲のページに出てくる
舞踏会のイラストです。
でも、これだけで完結させません。
 
・モーツァルトの肖像画
・子どもの頃のエピソード
・どんな時代に、どんな音楽を書いていたのか
・舞踏会って、そもそもどんな場所だったのか
 
そんな話や資料を一緒に見ます。
 
これが、とても大切な瞬間だと思っています。
正解の色はありません。
でも、自分で考えて、自分の中に取り込んだ。
 
受け取る側から、動く側へ。
この切り替わりは、
音楽だけでなく、学び全体に共通する力です。
 
ピアノや音楽に詳しくなくても、
たとえばこんな場面を想像してみてください。
 
・絵本を読んだあと、「どう思った?」と聞かれたとき
・工作で「自由に作っていいよ」と言われたとき
・答えが一つじゃない問いを投げかけられたとき
 
子どもは、少し戸惑いながらも
自分なりの答えを探し始めます。
 
その経験が、
考える力、感じる力、表現する力に
つながっていきます。
 
音楽も同じです。
最初から決まったイメージをなぞるのではなく、
「あなたはどう感じる?」と問いかける。
余白があるからこそ、
子どもは自分の感覚を使い始めます。
 
すずらんピアノでは、
上手に弾くことだけをゴールにしていません。
 
音楽を通して、
自分の中にあるものを、
自分の言葉や音で表せること。
 
そんな時間を、
大切に積み重ねています。

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