人は忘れる生き物。
忘れること自体は
悪いことではないと思っています。
でも、宿題は少し別。
それは「課題」でもあるけれど、
私は人と人との約束でもあると考えています。
ピアノ教室は、あたたかい場所でありたい。
でも同時に、学びの場でもあります。
だから
「忘れても仕方ないよね」とは、簡単には言いません。
慣れないうち。
生活リズムが崩れているとき。
学校やおうちで何かあるとき。
週に一度顔を見ていると
なんとなくわかることもあります。
だから1度、2度は様子を見ます。
でも、それが続くなら
「ちょっと、話が違うよ」と伝えます。
事前にお母さまにもお話してありました。
・宿題は家でやってくること
・終わったテキストはおうちに置いてくること
バッグがきつきつで、
毎回「あ、これ終わったんだった」と
言いながら出す姿を見ていたからです。
その日、
宿題はやっていませんでした。
彼女はすぐに
「今ここでやる」と言いました。
でもそれは違う。
その場で終わらせることが目的ではなく、
自分の時間の中で向き合うことが大切だから。
一度家に帰って、
やってからもう一度来ることを伝えました。
正直、戻ってこないかもしれないとも思いました。
でも最近の彼女は、
物事を少し客観的に見られるようになっていて、
レッスンも楽しんでいる様子があった。
だから、信じて待ちました。
泣きながら、戻ってきました。
「よく戻ってきたね。」
気持ちはきっと、ぼろぼろです。
それでも
「あれとこれ、どっちからやる?」と聞くと
ちゃんと自分で選びます。
弾き始めた音は、
手首が下がり、弱々しく、
今の気持ちそのものでした。
でも、集中するうちに
ミスを直そうとする。
最後まで弾ききる。
そうしているうちに、
彼女らしい伸びやかな音が
戻ってきました。
涙は消えて、
音楽の世界に
すっと入っていく姿。
最後は、
笑顔と達成感の表情、
そして大きな「さよなら〜」。
1曲の中には、
小さな挑戦と勇気と、
あきらめない気持ちが詰まっています。
忘れることもある。
でも、やり直せる。
ピアノは、
その経験を何度も
させてくれるものだと感じています。
はじめからできる子はいません。
でも、戻ってくる勇気を育てたいと思っています。
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